S.T.Cの制作探求クラブ

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【感想分析】アニメ『覆面系ノイズ』第4話を視る!

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物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『覆面系ノイズ』の第4話「ほんとのこころをかくしたぼくらは、こうしてあのひ、てをくんだんだ」の感想分析をします。

ちなみに、原作の漫画は読んでいません。
※ネタバレあり

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4話「ほんとのこころをかくしたぼくらは、こうしてあのひ、てをくんだんだ」あらすじ

歌が大好きな少女ニノは、幼い頃に交わした二つの約束をずっと覚えていた。幼馴染で初恋の相手-モモと、作曲が得意な少年-ユズ。いつの日か、歌を目印に二人とまためぐり会えると信じて歌い続けてきた。高校入学の日、新入生オリエンテーションの場で、軽音部の演奏が始まった。人気絶頂の中、解散が報じられている謎の覆面バンド、「in NO hurry to shout;」-通称イノハリの曲が流れた時、彼女たちの運命は唐突に鳴りはじめた…!

「覆面系ノイズ」公式サイトより引用

感想

さて、今回は「モモ発見しました」回。

イノハリの正体はなんと!ユズ達でした!なんだってー!
なんとなく、そうなのかな~みたいな感じはあり、ミオウがボーカルかと思いきや(まあ、ボーカルだけど)、ボーカルの少女はユズでしたと。
そこが、ビックリでした(笑)
まあ、冷静に身長で考えたら、そうだよな…と納得もありつつ。
そして、やっぱり、姫なんだなと納得。人魚姫なんだなと。

ニノは過去が気になり、歌えなくなってしまうと。
男性の音楽モノのお話では、「歌えなくパターン」はよく全体のお話のクライマックスにきますが、けっこう話の早い段階にきています。
そんなワンパターンなテクニックでクライマックスを盛り上げるのでなく、きちんとキャラクターにそってお話を動かしてますね。少女漫画は、そこがイイ!

そして、今回はモモと出会っちゃう。
出会うというか、間接的な出会いだけど。オーディションの合格のお知らせから、彼が探していたモモと気づく。
まだまだ直接は会いませんね。引っぱります。いつ会うのよ!とモヤモヤします。
モモと出会うにはためには、出会うための状態になっていないと出会えません。
ニノはまだ子供だから。ファンタジーな子供だから。
そして、ニノは今回の話でも、現実を受け入れ、また一歩大人へと成長しました。
ユズが自分のせいで失ったという現実。モモは変わった(また、変わらなかった)という現実。
モモと対決できる状態になった時に、やっとモモと出会えるのでしょう。

しかし、モモの気持ちは、謎なところがありますよね。
普通、ただ会いたくなかったら、ニノに対してはあんな伝言しませんし。
シカトするか、なんとかオーディション落とそうとするか。
そこに深みが出てますね。

今回も、盛り上がった話でした。

分析

それでは、技術的なポイントを視ていきます。

謎をいきなりバラし

アバンで、いきなりイノハリの正体をバラしました。

テクニックで考えると、そういう謎は話のクライマックスにバラすものです。
その方が、強いインパクトを与えるので、大抵はそうする。
また、美味しいネタなのだから、クライマックスで使いたくなる。

しかし、アバンでいきなりバラすと。
なかなかできるものじゃないです。思いっきりがイイです。
まあ、謎が、テクニックが重要じゃなくて、お話そのものが大事ですからね。
少しわかってる作り手だと、テクニックに溺れ、ついこういうところを忘れちゃいがちになります。
私も見習うところです。

ちなみに、ラストでニノにバレるところでも、何も知らないでバーンとバレるのでなく、チラリチラリとニノが気づき、バレる形にしてます。音楽プレーヤーで疑問をいだき、ポスターみて気づきと。
ここでも、ついニノが何も知らないところで、バーンと見せたくなりますが、それはしないと。
しないのには、ちゃんと意味がありますね。さすがです。

ニノの落ち込み演出

ユズが歌えなくなったことにショックのニノ。
ボーとしてます。

演出として、持ってるが上下逆。
そして、髪型が不安定と。
ただのロング、ちょびっとツイン、ツインテール、ちょびっとツインと。
工夫してますね。

ミオウが間をとる

ニノはボケーと抜け殻になり、一方のユズは曲作成に夢中になる。

そこで、ニノを中心に話をすすめても上手くいきませんよね。
そんな時にミオウと。ミオウが仮主人公となり、途中まで話を展開されると。
ついでにミオウ話を展開と。

こういう構成も大事ですよね。よりニノのボケーが強調されるし。

ユズがこない、そしてニノがこない

ユズが学校にこない後に、ニノが学校にこない展開と。

対比」となって、面白くなっていますね。
今度はオマエかよ!とツッコミができるし。
というか、どんだけ自由なんだよ(笑)

イヤホン演出

ユズがニノに自分の作った曲を聴かせる。

その時に、片方のイヤホンをニノに、そして片方を自分の耳に
あれ?自分で聴く意味あるの?とまあ、軽くツッコミいれそうになりました(笑)

もちろん、意味はあると思います。
そういうのが、絵になりますしね。
また、途中で片方のイヤホンを渡すという仕草がうまれ、リズムも生み出せますし。

リアルなだけが大事なわけじゃないですね。

どっちとるパターン

定番の「どっちとるパターン」が展開されましたね。
5/29にユズの約束、モモのオーディションと。
普通に、盛り上がりますよね。

視聴者だけが知っている

ユズとモモは、いつの間にかお友達です。
駅のホームで仲良く会話してます。

視聴者だけが知っている
そういうのって、盛り上がるんですよね。
バレた時にどうなるのか、ドキドキと。

モモの家を使った演出

ニノは現実を受け入れられず困惑する。
その時の、モモの家を使った演出がイイですね。

ユズに「モモは変わらないとでも思っていたの。6年もたったんだよ。変わらないわけないじゃん」と言われる。
この時は、ニノは現実を受け入れらない。ユズのいった言葉を信じてない。

そして、朝。隣りのモモの家が工事のシートがはられていて、母に聞くと取り壊されることに。
ニノの目の前に現実をつきつけられる。現実にショック。

ラストは、夜。更地になったモモの家の前に行き、目印になろうとニノは宣言する。
現実を受け入れ、戦うことを誓う。

まず、工事のシートがはられている具合がいいですよね。
もし、家が破壊されている映像だと、生々しくなってしまいますし。
そして、更地の前で宣言というのもイイです。更地だと失ったという意味もありますが、そこに新たに何か建てられるという前向きな意味にもなりますし。
もちろん、窓で宣言しないで、わざわざ外に出て宣言するのが強く決まってますよね。

ニノの気持ちの表現に、道具を上手く使ってます。

OPの演出

前のOPは、ミオウが歌っていたOPでしたが、ラストはニノ版のOPに変わっていましたね。
明確でわかりやすく、面白い演出です。というか贅沢な演出。

気になるところ

オーディション合格の電話で、ショックを受けるニノ。

そこで、電話が終わった後に、ユズとギャグ会話がはさまれます。
ここは、ちょっと気になりましたね。

シリアスからギャグはさみ、またシリアスみたいな流れを、たまにやりますが、ここはアレ?っとちょっと違和感でした。
普通に、シリアスのままで進めていいんじゃないかな?と思うところ。

漫画のテンポだといいのかもしれませんが、アニメの映像だと気になりますね。

おわり

新・イノハリを結成し、物語が大きく動いていきそうです。
少女漫画は、まったく展開が読めませんね。

さて、次回はダブル試練。オーディションと生放送だっけ。なんとも激しい展開です。
どんどん盛り上がり、休ませてくれませんね(笑)

それでは、また次回。

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出典:福山リョウコ・白泉社/アニメ「覆面系ノイズ」製作委員会/アニメ『覆面系ノイズ』(BSフジ 2017年5月9日放送)第4話