S.T.Cの制作探求クラブ

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【分析】アニメ『進撃の巨人 2期』 ラスボスの正体

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物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を1つのテーマで分析した内容を読むことで、分析力が鍛えられるシリーズ。

今回は、アニメ『進撃の巨人 2期』をとりあげます。
テーマは「ラスボス」についてのお話。
※ネタバレあり(特に超大型巨人の正体をネタバレしてます

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感想

みんな大好き進撃の巨人。
閉鎖された空間での化物とのバトルものとして、大きな成功をしています。

始めは原作を何も知らないでアニメを見たので、インパクトは大でした。
設定やストーリーで、アイデア勝ちしている作品だと思います。

進撃の巨人の醍醐味は、やはり「死」ですね。
バッタバッタ住民や、兵士が死ぬと。なんとも残酷です。
残酷だから緊張感がビンビンで、見てる方が興奮するのだろうけど。

個人的に1番成功してると思う点は、巨人ですね。巨人が「裸」という点(笑)
これが「複雑な恐怖」を生んでますね。
ストリーキングのような変態な人をみてるような恐怖。裸という見てはいけないような葛藤。裸という見たいような欲望。そんな変な感情が入り混じっている。
思考の混乱、パニック。それが、より恐怖を生んでいます。
また、それが圧倒的な巨大で、襲ってくるのですから。

アイデアが成功してますね。

今回のテーマ「ラスボス」

2期では、超大型巨人の正体がバレます。

その正体は、あの地味なベルトルトでした。
意外だったし、ガッカリな感じ。
え~~~~~~~~」と多くの視聴者が思ったのでしょうね。

超大型巨人は、1話で登場し、進撃の巨人の象徴的であり、いかにもラスボスという感じでした。
しかし、正体がベルトルトということで、ラスボスじゃない感じが出てきた。
キャラクター的にも、あんまりラスボスっぽくないし…
彼の立場も、ラスボスっぽくないし…
実際のバトルも、動きノロいし、あんまり巨人の状態を保ってられない感じで弱そうだし…

物語というのは、いかにもラスボスっぽいのがラスボスでないと納得がいかない。

もちろん、作品によって、ラスボスっぽいのを倒した後に「真・ラスボス」が登場することもあるけど、真・ラスボスってのはオマケに近い。作品上は、真・ラスボスがいても、ラスボスがやっぱり大事なキャラクターだったりする。

進撃の巨人は超大型巨人をラスボスっぽくしたのだから、それがラスボスでないといけない。
あんなにもインパクトを作ったのだし。
真のラスボスは他にいたとしても、作品の最後の方で戦う必要があし、作品にとって重大な敵でないといけない。
でないと、納得できない。

もし、途中で彼が死んだりしたら、物語として大丈夫かな?と思います。
(なんかキャラクター的に死にそうだし…)
ラスボスは他にいて、彼は全然そんなんじゃないですよーという展開だと、読者の胸にポッカリ穴があいた感じになる。
彼が死んで、いろんな謎があって、面白い展開、本当の敵は誰かとが次々と謎があったとしても、超大型巨人がラスボスでないと「なんだかな~」という感じになりそうです。

まあ、超大型巨人を倒して1部が終わり、新たな敵の2部が始まるみたいな感じで表現することもできますが、どこか盛り上がりに欠けそうな気がします。
ハリウッド映画のシリーズもので、1は最高に面白いけど、2以降は微妙で1を超えられないみたいな。
ちょっと、そんなことを危惧します。

ちなみに、作品以外の部分でも超大型巨人が、強くアピールされたことも影響が大きいと思います。
CMだったり、コラボだったり、ネタだったり、いろいろなところで超大型巨人が強く出てますからね。
その影響のせいで、さらに超大型巨人がラスボスでないと、だいぶガッカリになるかも。

まあ、今後どうなるかわかりませんが、ここで述べたことを覆すようなウルトラCなアイデア、展開がまっているかもしれませんので、むしろそれを期待したいですね。