物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『BanG Dream!(バンドリ)』の第2話「やっちゃった!」の感想分析をします。
原作などは読んでおらず。また、アニメ『ラブライブ』との比較分析を、軽く入れたりと。
※ネタバレあり
『BanG Dream!(バンドリ)』の基本情報
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2話「やっちゃった!」のあらすじ
ライブハウスSPACEで初めて観たライブによって、自分のやりたいことがバンドだと確信した香澄は、質屋「流星堂」の娘・有咲をバンドに誘う。しかし、学年一の秀才でありながら、学校もサボりがちなインドア派の有咲の態度はそっけない。さらに香澄は流星堂の蔵で一目惚れした星形のギター「ランダムスター」が気になって仕方がなく有咲につきまとうが、有咲はそのギターをネットオークションに出品してしまっていた…。
感想
さて、今回は「市ヶ谷有咲とギターのゲット回」。
あいかわらず前回に続き、ウザさ満点の香澄でした(笑)
まだ知り合いでもない牛込りみに、ほっぺうにゅーんとか馴れ馴れしさ満点!
そして今回の一番は「ストーカー」的な一面をみせ、ウザさがパワーアップしました。
ギター欲しさのために、有咲につきまとうのは一種のホラーでしたね。
そしてツンデレ市ヶ谷有咲。
普段はツンツンしても、しつこくされると弱いです。心を許します。
本当は、HPがそれほどありません。
なので有咲は友達ほしさにギターを無料であげてしまいます。
いやいや、それ30万円以上するんでしょ!
っていうか、それ質屋の商品じゃないの?
でも、友達が欲しいんです。
なんとも怖い話です…
いえいえ、これは愛と友情と青春の物語です。そんなはずはありません。
香澄は有咲のために行動し、有咲は香澄のギターにかける想いをくみとったからギターを授けただけなのです。
そこを見間違ってはいけません。
青春ばんざーい!
分析
それでは、技術的なポイントを視ていきましょう。
やはりウザい香澄のキャラクター
前回に比べ多少はウザさ感は減るのかな?と思っていましたが、バリバリ全開でしたね。
今回も行動やセリフで、ウザさ感のあるところが多かったので、そうなってしまいました。
牛込りみへのほっぺうにゅーんは、ちょっとヒキました。
なんでしょうかね、この「積極的」と「ウザさ感」の違いは。
香澄の気持ちがみえない、みえにくいせいもあるかな。
そういうシーンが少ないのかな。
もっと自分がどうしたいとか、何を考えているとか、信念めいたものとか。
そういうのをフワッとした言葉で片付けてるし。
ライブライブでいうと、主人公・穂乃果はよく自分の気持ちを言葉にするシーンはけっこうありましたからね。それはもうミュージカルぐらいに語ってました(笑)
市ヶ谷有咲のキャラクター
ツンデレの市ヶ谷有咲でした。
ツンツンしつつも、悪い子ではありません。
おばあちゃんの卵焼きはパクリしますし、しつこい香澄にも邪険にしません。
香澄の想いを感じとり、ギターを授けますし。
最後は、恥ずかしそうにお昼を一緒に食べることを約束します。
そのような感じで、キャラクターは表現されていました。
しかし、ちょっとフワっと曖昧なところもありましたね。
実際に彼女は「友達ほしいのか、ほしくないのか」がわかりにくかったです。
本当は友達が欲しいなら、そういうシーンがほしかったかな。
彼女の過去が少し語られるとか、有咲が何かを思うシーンとかあったらよかった。
同級生が有咲について香澄につげるシーンとか、おばあちゃんに対して「友達なんていらない!」とかいうとか。
山吹沙綾も忘れていません
山吹沙綾を忘れずに、チラチラシーンがあったのはよかったですね。
パン屋でのシーンも、単調にしないで今回は「兄弟が登場」と工夫してます。
香澄に抱きつく弟君はいいですね(笑)
牛込りみをアッサリ仲間にゲット!
牛込りみは、アッサリ仲間になりました。
ここはアレ?って思いました。そんな簡単でいいの?
まあ、ラストはひっくり返して、やらない!と言ってましたが、うーん。
なんらかの事情はあるにすれ、アッサリ仲間になったのでストーリーが少し軽くなりましたね。
香澄は、何のために有咲のところへ通うのか
有咲のところへ行くのは、単純に「ギター狙い」という感じがしました。
そこが違和感を感じてしまう点であり、香澄のキャラクターもマイナスに。
「有咲目的」と言って、そういう狙いは消しているようだけど説得力が薄い。
もっと有咲について思うシーンがあるとよいのだけど、そういうシーンがなかった。
例えば、妹・明日香を使って、有咲について自分の考えてることを語るとかあったらね。
そういえば、人気の妹さんは今回出てなかったっけ?
また「バンドがやりたいのか、ギターがほしいのか」曖昧さを感じるシーンでもあります。
香澄が、バンドをするためにどうしたいのかが漠然です。
ちなみに、牛込りみがほったらかしになったのが気になりましたね。
何日も通ったという長い時間を感じさせるシーンなので、仲間になったばかりの牛込りみに対し、ほったらかし感が出てしまいました。
それなら、まだ仲間にしなくてもよかったのでは?と思うところですね。
★シールの理由
有咲が自分がはったことを、告白するのはよかったですね。
香澄に少し心を許した表現でもあるし、有咲のキャラクターが強く表現されるシーンでもある。
しかし、貼った理由としては弱かった。
ピアノで1曲ひけるごとにもらったのはいいけど、だからなぜ道路に貼ったのかが説明になっていない。
また、もっと有咲の気持ちを強く表現するべきところだった。
回想シーンになり、なんらかの理由で道路に貼るアイデアを思いつき、幼女がキャッキャウフフしながら貼っていくシーンとか。
または両親にいわくあるなら、両親に褒められる回想シーンとか。
で、有咲が感傷にふける間があったりとかね。
30万円のギターを無料でもらう
ギターを無料(540円だけど)でゲットします!
30万円を無料でもらうのは、ちょっと考えものですね。
金額が金額だけに生々しく、すんなり受け入れられないものです。
どうせなら、金額はわからない状態であげた方がよかったですね。
後で有咲がこっそりネットで調べ金額をしり、ウゲ!とビックリし、フーとため息ついて、「まあいっか」的な発言のシーンとか。
また、アリサが「友達欲しいために、タダであげた」とも見える危険もあります。
うがった見方ですが、そういう悪い面も感じさせるので不味い。
サプライズ
ラストの倉の地下室は、サプライズ感があってよかったですね。
一体何の地下室なのか、理由はさっぱり語られませんが。
親の演奏部屋?後で語られるのかな?
とにかくサプライズは大事です。
構成
今回は、なんだかんだ力技(強引)でギターをゲットという感じのお話になってますね。
力技で通いつめゲット!
前回も力技的にライブハウスいきましたし、力技が続いてます。
力技は、ギャグ的には面白いですが、ストーリーとしてはちょっと…
ラブライブですと、もっと感傷的なシーンまんさいなんですけどね。
まあラブライブでも、感想的に強引なシーンはありましたけど(笑)
まとめ
今回も気になるところがチラチラでしたね。
悪いわけじゃないけど、今一歩な感じ。もったいない感じ。
主人公もあいかわらずでしたし、そのウザさ感がウリになったりするのかな?
そのウザさ感は、好きな人は好き?
まあ最後までそれは貫いたら、それはそれで見ものだけど(笑)
それでは、また次回。
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出典:BanG Dream! Project/アニメ『BanG Dream!(バンドリ)』(BS11 2017年1月31日放送)第2話