物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『BanG Dream!(バンドリ)』の第12話「キラキラしちゃった!?」の感想分析をします。
原作は途中で読んでます。また、アニメ『ラブライブ』との比較分析を、軽く入れたりと。
※ネタバレあり
『BanG Dream!(バンドリ)』の基本情報
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12話「キラキラしちゃった!?」あらすじ
オーディションに向けて作った曲をみんなで歌うことによって声を取り戻した香澄。ポピパ全員でSPACEの舞台に立ちたいと改めて決意を固め、猛練習を再会する。学校では期末テストも終わり、夏休み目前。そして、遂にやってくる最後のオーディション。しかし、メンバーたちは緊張のあまりミスをしてしまう。香澄たちはライブに出ることができるのか?!オーナーから告げられた、その結果は……。
感想
さて、今回は「オーディション最後のバトル回」。
多少、気になるところはありつつも、普通によかったと思います。
決意を新たにしつつ、頑張って、緊張しつつ最後の挑戦。
そして、盛り上がる3Dライブしつつ、感動の合格と。
彼女達の友情、そして成長がところどころに感じられ、良かったです。
ちなみに、1番成長を感じられたのは、有咲ですね。
また、今回は「有咲回」ともいえましたし。
牛込りみ、花園たえ、沙綾、前回の香澄として、シメの有咲なんですかね。
当初の、やる気ない有咲からの、変化のシーンがいろいろとありました。
有咲好きには、たまらない回だったのでしょう。
しかし、日常シーンはあいかわず面白いですね。ギャグが。
彼女たちの掛け合いは、大きなウリになってます。
ギャグアニメなら、一流アニメなのですが(笑)
そして、気になる点としては、「前回の香澄問題がすっかり解決しました!」みたいなことになっているのが気になりましたね。
少しは、その点に対するシーンが欲しかったですね。
前日に、香澄が少しは気にして、周りがフォローするとかぐらいは。
さらに、演奏終わり「有咲が失敗して泣くシーン」ですか。
これ自体は悪いわけじゃないのですが、9話バイト回で、Roselia(ロゼリア)のメンバーの娘が泣いたシーンと、似たような感じになっているのがマイナスかな。
なので、どこか見たことあるので、バシッ!とシーンが決まらなかったです。
ここでやるならロゼリアの娘の泣くシーンは、いらなかったな。
あと、細かいところでいうと、「メンバーのTシャツ作ろー!」というのが唐突すぎ。
楽しむのはいいのだけど、今それは大事なのか?
「それより練習しろよ」とツッコミたくなる(よくそういう場面あるけど)。
真剣さの方向が、たまにズレる。
といった気になった点はありつつも、基本的には良かった回でした。
クライマックスとして決まったと思います。
分析
それでは、技術的なポイントを視ていきます。
香澄のキャラクター
前回の挫折から、回復した香澄。
ライブ前では、オーナーと視線をあわせ緊張感が増し、最後はオーナーの問いに対して「やりきりました!」と答えました。以前の返事とは違い、重みのある返事。
香澄は成長し、試練をのりこえました。
しかし、前回の問題はすっかり解決みたいな感じになっているのが、違和感。
今回は、花園たえが一番プレッシャーを感じている流れになってますが、主人公なんですから香澄の緊張の方が欲しかったかな。
ちなみに、お泊り会で心の目で星をみようとする場面。
おさるっぽい香澄の表情がいいですよね。
香澄に限らず、こういった表情がもっと描かれていればいいのですが。
有咲のキャラクター
今回は、有咲回。
有咲の成長シーンがいくつもありましたね。
実は、生徒会長の鰐部七菜先輩と秘密特訓をしていたと。
やる気まんまんです。
そして、クラスメイトの子にカラオケ誘われていましたね。
たどたどしくも、積極的に関わろうとしています。
アウトドアな蔵弁慶の有咲には、考えられない成長です。
さらに、有咲は初めてのお泊まり会への参加です。
安い女じゃない有咲が、ついに心を許してしまいます(笑)
ラストは、ライブでミスして泣いてしまう。
始めの頃の有咲なら、泣くことはなかったでしょう。
でも、今までの成長から音楽にかける思い、みんなとの思いがあるからこその涙。
有咲は、成長しました。
花園たえのキャラクター
ここで、花園たえの新たな一面が来ましたね。
すごい緊張しまくりの花園たえと。何も気にしないようで、気にします。
また、毎朝ランニングして努力してたりと。
一番の新たな一面は、花園家ですね。花園家でのお泊りと。
お母さんのキャラクターが濃かったですね(笑)
「オッちゃん、誰お嫁さんにもらう?」
もう、ヤバいです。
しかし、家がデカイです。豪邸です。お金持ちなんですかね?
牛込りみのキャラクター
有咲についで、りみも成長を強く感じれたキャラクターですよね。
今回は、有咲の失敗に対し、強く思いをぶつけてました。
恥ずかしがり屋のりみも、成長しました。
その姿をみて、姉の牛込ゆりも涙だったのでしょう。
「この娘は、こんなに成長して…(ウルウル)」(笑)
ちなみに、りみが花園たえに「お泊りしたい!」といったのは、花園たえのためだったのかもしれませんね。一番緊張しているのを感じとって、フォローしたのかもしれません。
意外とあなどれないのが、牛込りみという存在です。
沙綾のキャラクター
沙綾については、キャラクターがあまり出てませんね。
以前から心配してましたが、お母さん的な見守りキャラクターは、何もしないと空気になってしまうので、扱いが難しいです。
他の4人にくらべ、今回は印象が弱かったです。
というか、沙綾編が終わってから、あんまり強く出てこないですね。
ストーリー構成
全体の流れとしては、期末試験と練習を頑張りつつ、前日にお泊り会をし、オーディション。
緊張と緩和でいうと、前半が緩和のユルい話となり、静かに緊張が増していきます。
静かに緊張が増す流れはいいです。
お泊まり会は、緊張が静かに増しつつ、全員の一体感が増すシーンとなりやすいので、大きな戦い前にはよいです。
しかし、もっと全員(または主人公・香澄)の気持ちがみえる会話が欲しかったかな。
ちょっと浅めの抽象的な会話で終わった感じなので。
そして、オーディション当日に試験が終わり、緊張がとけ周りはキャッキャとしてる中、5人は逆に緊張が増していくと。
周りと「対比」となって、より緊張感が増していきます。
また、電車の中で全員が「無言」というのもいいですね。
静かに緊張感が増すシーンが作られています。
ちなみに、ラブライブ方式でも「試験勉強」「ランニング」「お泊まり会」のシーンがありました。
ラブライブでは意味があったのですが、バンドリではどうなんでしょう。
今回、いきなり試験勉強が始まりましたが、勉強忘れてライブにのめり込む姿は好ましくなかったというわけでしょうか?このタイミングでお勉強?と違和感が。
また、ランニング…オーディションにスタミナは大事だったんでしょうか?まあ、頑張ってる風な感じは出せますが…
効果があるシーンだったのか、少し疑問です。
作画問題
作画は、あいかわらずチラチラと気になった点がありましたね。
お泊り会の部屋が、無駄に巨大だったり(あれ、コレは豪邸なだけ?)。しかも、洋風な家で和室?。
ライブ前のスタッフのお姉さんの背景が、無駄にデカかったり。
そういうのは別にいいのですが、大きく気になったのはクライマックスの3Dライブ。
アナログ作画の方が「作画負け」している感じに。
また、3Dの方だったのかな?香澄とりみが、不自然に同じ表情してたり。
でも作画は、いつもよりは頑張ってたのかな。
おわり
次回は、ついに最終回。
タイトルは「歌っちゃった!」となっていますが、前回のオチがそうだったので、インパクトが弱いですね。
というか、ラストは「キラキラドキドキしちゃった!」じゃないんだ。
そういえば、最近「キラキラドキドキ」を全然いわないな~
前半あれだけ言いまくってたのに(笑)
とにかく、この流れですと、最後は普通にライブですか。
学校の友達とか、家族がたくさん来て、ウェーイ!で終わるのか。
そして、オーナーが「感動した!やっぱライブハウスまだやるわ!」となるのかな。
イヤイヤ、そんなオチでなく、ライブハウスの隅でオーナーが真っ白になって終わりかな(笑)
とにかく、ラストは「なんじゃこりゃー!」といったものが見れたらと思います。
しかし、バンドリも終わりとなると寂しいですね。
思い返せば、いろんなことがありました………ネタしか浮かばない(笑)
いろんな意味で面白かったのに、残念。はやく2期こないかな~
ところで、もう再放送が始まってますが、場所によってパッケージリテイク版が放送されてるもよう。
やっぱり、修正するんだ。というか、修正している暇があったんだ。
作画でいうと、1話や2話をみますと、今と全然違うし。
そこまでクオリティあげたのかな?また、シーンの悪いところを修正したのかな?
気になる修正版を、分析してみようかどうか悩みます。まあ、暇でしたら。
それでは、また。最終回で。
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バンドリのアニメ版と小説版の比較
バンドリの放送版(3話)とパッケージリテイク版の比較
Amazon「BanG Dream!(バンドリ)」グッズ情報
出典:BanG Dream! Project/アニメ『BanG Dream!(バンドリ)』(AbemaTV 2017年4月15日放送)第12話