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【感想分析】アニメ『活撃 刀剣乱舞』 第10話を視る!

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物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『活撃 刀剣乱舞』の第10話「忠義の向かう先」の感想分析をします。

ちなみにゲームはやっていないが、花丸はみてます。
※ネタバレあり

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10話「忠義の向かう先」あらすじ

歴史通りに『寺田屋事件』を死守した第二部隊。
一行は伏見に留まるようにとの審神者の指令のもと、引き続き坂本龍馬を護衛することに。
それは幕末のこの地に時間遡行軍が潜伏している可能性があると観測されたためだった。
堀川は刀剣男士として課せられた使命に苦悩する一方で、元の主・土方歳三への想いを募らせていく。

感想

さて、今回は「和泉守兼定と堀川国広が元の主に会っちゃった回」です。

前回の陸奥守吉行が元の主・坂本龍馬と同じですね。
花丸もそうでしたけど、やはり元の主との関係した展開がクライマックスへとなるのでしょうか。
まあ、その方が普通に盛り上がりますけど。

今回も前回に続き、事件自体はそれほどインパクトあるものではないですが、感情の流れ・セリフを中心とした展開となっています。
あいかわらず細かく演出を決めていて、感情の強いお話になっています。
さらに、場面場面で地味に背景が凝ってるのも印象的。

盛り上がりどころとしては、兼定と土方歳三との出会い。
あの兼定が感動?のあまり涙すると。漢泣きです。
会いたくなくとも、やっぱり会いたいです。陸奥守吉行とは、また違った元の主との出会い方ですね。それぞれの想いがそこにはあるのでしょう。
「歴史を守るとは何か?」を考えるには、通らなければいけない道。

そして、大太刀が登場し、ついに大太刀を倒します!
成長した陸奥守吉行と、和泉守兼定の連携攻撃です。
第一部隊がアッサリ倒す大太刀を、やっと倒せるようになりました。また1つレベルアップ。
第一部隊に比べ、成長するのが第二部隊です。
ちなみに、2人で「わっはっはっ」とか笑ってるシーンで、「イヤイヤ坂本龍馬ピンチなんだからノンビリしちゃダメだろ」というツッコミをいれつつ。

そして、やはり今回の目玉は「国広くんの闇落ち」。
まさか国広くんが闇落ちとは意外でした。普通に感傷的な役なのかなとも思っていたので。
しかし、ちょっと花丸に展開が似てきたかな。似たような結末にならないといいけど。
ちなみに、やっぱり闇落ちした人が、時間遡行軍になるのかな?実は「己の主を守りたい」人達が集まった集団?
もしや、時間遡行軍の本当の狙いは国広だったのかも…あなどれないな。

そんなこんなで、クライマックスに向けて盛り上がってきましたね。

分析

それでは、技術的なポイントを視ていきます。

アバンで問う

帰ろうとしている最中に国広が陸奥守吉行に問う。
でも、龍馬さんと会った時、教えてあげたいって思わなかった?どんな最後を、むかえるか…

そして、アバン終了。
Aパートがはじまり、場所が変わっての問いの返答。

問いで終わって謎を残すのは、もちろんヒキですね。
そして、場所が変わって返答するのが面白い。
まあ、アバンの場所は前回のその後みたいな感じなので、空気感を変えたかったというのもあるのでしょうけど。
ちなみに、この坂道の路地の背景も凝ってますね。

引き続き

もちろん前回の1話完結で終わらない流れとなっています。
引き続きこの時代にとどまり、さらに事件はおきると。
活撃では、定番の展開となりつつありますね。

それによって、数話でまとまった大きな話に感じれます。

歴史のズレ

歴史がズレている表現として、火事がおき、そして暗殺事件がおきる。
この後の展開の緊迫した状況の前フリとなっているし、国広の気持ちを強くするキッカケともなっている。
これらがなくても成立するが、あることで強く強調されています。

ちなみに、暗殺された土佐衛門をみてる古びた家。
細かいシーンでも、背景を凝っていますね。

任務の確認

毎回定番の任務の確認。
今回は暗い部屋での話し合いになっています。
場所、状況を毎度のごとく工夫してますね。

思い出しました

薬研藤四郎にむかって「梅じゃあ!」と叫ぶ陸奥守吉行。
坂本龍馬がいなくなるという予想外の展開として、面白みを作っている。
それによってバラバラになって探すことになり、緊張感と今後の展開が生まれている。

前回でいうと、逃げるルートが決まっているけど、予定通りにいかないというのと同じ。
お話は意外な方向へいかないと面白くない。

堀川国広と龍馬

堀川国広が一番に龍馬と出会い、はりつくことに。

そして、相手の無防備な背中に対し、イケないことを思う。
国広の思ってることが強調される演出。
さらに、悪い顔もしてましたね(笑)

出会ってしまう

時間遡行軍があらわれ、皆が走る。新撰組も走る。
そして、和泉守兼定と土方歳三と出会う。

それぞれがバラバラなのが、その出会いを強調してますね。
バラバラだと混乱といった感じもあらわせますし、そもそも「坂本龍馬と新撰組が会うか?会わないか?」という視聴者への問いの中で、和泉守兼定と土方歳三が出会うと。
演出が決まってますね。

大太刀たおしました

大太刀が登場し、2人で倒す。

たおせなかった相手を倒すことで成長感がでています。
前回成長した陸奥守吉行と、今回成長した和泉守兼定の2人が戦うことで、勝てたともいえます。
また、このバトルは兼定の決意に対する表現でもありますね。

闇落ち

龍馬が時間遡行軍に襲われる前に、イケないことを思い、僕は何を考えてるんだイケないイケないという感じになりつつ、とっさに龍馬を助ける。
そこでは助けたのに、後のシーンで彼は兼定と話をして決意し、闇落ちとなる。

先のシーンがあるから、闇落ちシーンが重く感じられる。
堀川国広も土方歳三と出会い、心揺れる。おさえられなくなる。
いったんは否定しつつも、結局は肯定してしまう。その否定があるから重くなる。

ちなみにラストの背景も綺麗に決まってますね。
これは梅?もしや桜、夜桜かな?

出会ってはいけない

今回も坂本龍馬が登場しますが、陸奥守吉行と坂本龍馬は会ってはいけない。
前回で2人のお話は終わったのに、今回また会ってしまうとどこかシラケてしまう。

始め「大丈夫かな~」と思っていましたが、もちろん会うことはありませんでした。
また会わなくても、終わった話の人物がでるのは少し印象が悪い感じ。

まあ、お話の展開上しかたないのですが、作り手としてはあまりやりたくない流れですね。

キャラクターの出番

クライマックスに向けて、和泉守兼定、堀川国広、陸奥守吉行の出番が多くなってきました。
逆に蜻蛉切、薬研藤四郎、鶴丸国永の出番が少なく。

しょうがないといえば、しょうがないのだけど。
まあ、今後の展開で見せ場があるとは思いますが、どう魅せれるでしょうかね。
もし、あんまり出番がないままだと…

刀剣乱舞は各自のキャラクターのファンが強いので、キャラクターをしっかり魅せないといけない。
作品によって、キャラクターの扱いに注意の仕方が違うと。

おわり

さて、闇落ちした国広はどうなるのやら。
坂本龍馬を単独で狙うのか?時間遡行軍に入隊するのか?第一部隊が倒した敵みたいにお面つけてNEW国広くんになってしまうのか?

どんな闇落ちになるのか楽しみです(笑)
ちょこっとグレた感じだったら満足しないな~

そんな期待を抱きつつ、また次回。

出典:Nitroplus・DMM GAMES/「活撃 刀剣乱舞」制作委員会(BS11 2017年9月3日放送)第10話