物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を1つのテーマで分析した内容を読むことで、分析力が鍛えられるシリーズ。
今回は、アニメ『DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)』3話「Requiem」をとりあげます。
テーマは「主人公は誰だ?」についてのお話。
※ネタバレあり
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『DYNAMIC CHORD』3話「Requiem」あらすじ
辰哉を追いかけ、辿り着いた場所は誰も知らないお墓の前だった。依都の居場所がますます分からなくなる玲音たちの一方で、辰哉と伊澄は過去にあった依都のゴシップについて話していた。その会話の中で辰哉は「ある場所」を思いつく。再び辰哉を追いかける玲音。果たして依都を見つけ出すことはできるのか…。
3話の感想
さて、伝説の途中の『DYNAMIC CHORD』。3話まできました。
今回も相変わらずの作画崩壊で、ぜんぜん動かず、ぜんぜん喋らずでしたが、3話まで見てると慣れてきますね(笑)
まあ、こういうテイストの作品だと考えれば、なんだか見れてきます。
今までは、ストーリーがなかったようなものでしたが、今回はやっとストーリーっぽい話になってましたね。それでも、だいぶ弱いですが。
1話から3話で、一つのお話が終わりと。長いようで、短いようで、というか短けーよ(笑)
ツッコミどころは今回もたくさん。
バイクに乗ったパパラッチのカメラマンを、主人公が自転車こいでつけていくと。
イヤイヤ、ずっと追いつけるなんて、どんな筋力だよ!
これは何アニメだよ!筋肉アニメかよ!
カメラマンとマネージャー?が喫茶店で会話。
途中、2人が窓の外を見る。その窓の風景は、すっごいどうでもいい風景。ジーーーーーーー
なげーよ!意味ねーよ!
回想だらけ。
回想アニメかよ!話が進まねーよ!整理されてねーよ!
病気の少女の話みたいだが説明が少ない。
もっと、説明しろよ!なんとなくわかるけど!もっとキャラクター深めろよ!
なんか以前の回にみたシーンが多い。
またカメラマンがハッ!ってなるし、またカメラマンのバイクを追っかけるし、また公園で思いにふける主人公だし、またバンド仲間3人が喫茶店でお茶したり…
ループしてるよ!作画つかいまわしかよ!
とまあ、細かくみるといろいろありますけど、ツッコミはつきず。
否…もしやコレは、少ない作画で、どれだけ品質の高い作品を作れるかの挑戦的な作品なのでは?現在のひっぱくするアニメ界。作画多いのがアニメじゃない、少なくてもできるんだ!そんな叫びの作品なのかもしれない。そんな叫びを冷静に受け止めるのが、我々の使命。
伝説は継続中。
分析
そして、今回のテーマの「主人公は誰だ?」です。
1話と2話はストーリーといえませんでしたが、今回は説明不足ですがストーリーっぽい話がありました。
病気の少女の約束も守れず、少女は亡くなり城坂依都は落ち込み失踪してた。
しかし、実は友人?のカメラマンがこっそり動画をとってて、少女の約束をはたすことができていた。
よかったよかった。
という感じでしょうか。
まあ、お話自体はそれはそれでよいのですが、「主人公・香椎玲音が何もしていない」のが問題です。
クライマックスは、主人公がボケーとただ見てるだけです。
物語とは、主人公が行動してストーリーを動かすから、物語として成立します。
しかし、主人公が何もしなくても、勝手にストーリーが動いてしまうというのは、もう主人公の意味がありません。主人公が別にいてもいなくも良い状態になります。
それは、もう物語とはいえません。
今回の話でいうと、むしろ行動して頑張ったのはサブキャラのカメラマン。
物語の法則でいうと、主人公は彼になってしまうことになる。これは不味いです。
主人公がいろいろ頑張った話があって、途中の小話で別の人が主人公として活躍するぐらいならいいのですが、最初のストーリー(1話~3話)としては、いただけないです。
といっても、ちょっと修正すれば、その問題は解決します。
例えば、クライマックスで遊園地で城坂依都が歌った後に、彼の元にいって会話をする。
前の方の回想でいっていた「俺は誰のために、何のために歌っていたのかな…」といい、そして主人公がイイ事風なことをいう。それに心揺れる城坂。そこへカメラマン登場。「実は…」とオチを。
そういった形ですと、主人公が積極的に行動したことになりますので、主人公としての役目をはたすことになります。主人公がストーリーを動かしたことになります。
主人公は、途中で走ったり、自転車で追っかけたりと行動してるようですが、ストーリー自体にからまないと行動したことになりません。
そういうことはプロならわかってるはずなんですが、もしやそこまで作画枚数へらしたかった?
とにかく、「主人公が行動してストーリーは動くのが物語」です。
おわり
1話だけ分析して終わりにしようと思いましたが、つい3話まで分析してしまった…
技術的にも、ツッコミどころつきないですからね。
ちなみに、タイトルの『DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)』は会社名だったんですね。
イヤイヤ、そんな情報は1話で説明するべきとこだろ!
そんなツッコミを最後にいれつつ、また次回?
出典:ASGARD/DYNAMIC CHORD
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