S.T.Cの制作探求クラブ

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【分析】アニメ『DYNAMIC CHORD』1話 やる気がない

物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を1つのテーマで分析した内容を読むことで、分析力が鍛えられるシリーズ。

今回は、アニメ『DYNAMIC CHORD(ダイナミックコード)1話「Spring rain」をとりあげます。
テーマは「やる気がない」についてのお話。
※ネタバレあり

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『DYNAMIC CHORD』1話「Spring rain」あらすじ

メジャーデビューを果たした[rêve parfait]だったが、最近の仕事はCM撮影などばかり。バンドの方向性に疑問を感じ始める玲音に、憧れのKYOHSOから“体調不良”の依都の代わりに練習に参加してほしいと依頼される。練習で刺激をもらう玲音だが、中々復帰しない依都を心配し始め…。

『DYNAMIC CHORD』公式サイトより引用

1話の感想

これはまたトンデモナイ作品が登場した!

今までいくつかの作品を厳しく評価したりしたけど、ここまで酷いのは中々ない。
むしろ、今まで「これはダメだろ」といった作品に謝りたいくらいだ。

なんか酷い作品があるとウワサを聞きつけて見てみたら、すごい酷かった。
アバンは、いきなり桜の画面が止まって、「あれ?停止ボタン押したっけ?」状態。なんともスローな始まり。

そして、衝撃的なオープニング。
「なんじゃこりゃー!」状態。まったくキャラクターが動かない。静止画動かしただけ。カクカクカク。びよ~ん。「何、このギャルゲーみたいなオープニング!」状態。

まあ、そういうこともあるなと思いつつ、本編。
なんかわけわかんないけど「突然、歌うよー!」状態。カクカクカク。ループループ。
「えっ、これFlashで作ったの?」状態。で、知らない人達がいきなり歌ってる。「だからお前ら誰だよ!」状態。ミュージッククリップ?あれ、今度は違う人?顔見分けられねー、というか作画さらに使い回しかよ!というか主人公は誰?
で、ストーリーは進む。「で、だからお前ら誰だよ!」状態。「で、これ何の話だよ!」状態。
最後に、「ていへんだー」でお終い。ほんと、大変だよ!(笑)しかし、雑誌のデザイン、なんか汚いな…

もう、自分でも何を言っているのかわけがわからない。
それほど、わけがわからないアニメだ。酷い…

ストーリーは、要は「鬱々した男がバンドやめそう」ってだけ。
いや、これは5分アニメでよかったんじゃないか。内容は5分で説明できそう。

バンドアニメって鬼門なのかな…
そもそも、演奏シーンの作画ってアニメーター殺しだし…

でも、もし2話でキャラクターが急に二頭身になって、ギャグアニメだったら成功だけど(笑)
おそ松さん方式で(でも、諸事業で1話がなかったことにされたんだっけ?)。

または、すっごい良い方向にとらえると、「革命的にうまく演出されている!」ともいえる。
話の中心としては、「鬱々した男がバンドやめそう」なのだけど、その鬱々した気持ちが1話全体にこめられている。
酷いOPや、理解できないキャラクターたち、理解できないストーリー、混乱している1話。
鬱々した彼の気持ちの演出といえる。
また、繰り返す作画、動きのない作画。それは、まるで彼が感じている人生の絶望を表しているよう。それは彼が見てる世界そのものなのかもしれない。
もし、そういうのを狙ったのなら、スゴイ!神がかった革命的な演出!といえる。

私たちは勘違いをしてるのかもしれない。これは伝説の始まりなのかも…(笑)

分析

そして、今回のテーマの「やる気がない」です。

まあ、明らかにやる気ないです(笑)
予算の関係なのか、スケジュールの関係なのか、両方なのか。

とにかく、1話としては問題がアリアリなので、分析として問題点をあげてみたいと思います。

作画枚数

あきらかに作画枚数が少ないです。

そのために、仕方なく少ない枚数で無理やり動きをつけている感じです。普通に動いているシーンもどこかぎこちない。背景もショボいし、変な所で静止したままで時間稼ぎをしていたりと。

音楽シーンは、特に顕著ですね。
使い回しが酷すぎます。1人のキャラクターが、ほとんど1枚カットしか使わないとか。
どれだけ描く予算、スケジュールがないのでしょう。
変にアップやら、早いカット、繰り返しで、二次元の絵で酔ってしまうほど(三次元で酔うならわかるけど、二次元で酔うって!)。

もちろん、作画枚数が少なすぎて、作品にパワーが全然生まれません。
何も伝わってこない。

キャラクターの紹介

1話だというのに、キャラクターの紹介がまったくされていない

そのキャラクターの名前、性格、関係性、背景、個性などが全然表現されていません。
キャラクターがどういった人物なのか、まったくみえない。
まったくないわけじゃないですが、無いといってもいい。

しかも、登場人物が多いのに、そのための工夫がない
多いと紹介にスゴイ気をつかわないといけないのに、そんな努力の後は無し。素人作業。
4つのバンド(16人?)を紹介してるのかな?無理やりすぎ。

さらに、主人公がまったく紹介されていない
オッドアイの彼が主人公だと思いますけど、ただ周りより少し出番が多い人、といっただけ。主人公らしさが無い。
下手をしたら、パパラッチの男が主人公と言われてもおかしくない(笑)そのぐらい、明確に「俺、主人公!」って感じになっていないです。

こういう作品は、特にキャラクターがキモなのに紹介が酷すぎます。

とにかく歌う

ウリである歌をうたいますが、意味もなく歌っている

「どうせ声優の歌を流しておけばいいんでしょ?」と言われてるみたいに、音楽シーンの垂れ流し感が酷い。

何の脈略もなく歌うし、歌に対する想い入れがまったく感じられない。表現されていない。
むしろ、歌に対してバカにしてる感じが、さらに視聴者をバカにしてる感じが表現されている。

「バンドもの」だと思うけど、音楽に対して敬意をまったく感じない。
作品のウリが死んでいる。

ストーリー

ストーリーとはいえないストーリーです。
もう、小学生低学年が考えるレベルの酷いストーリー(いや、むしろ小学生が考えた方が面白いかな)。

いったい何が起きているのか説明不足すぎる。
「いつどこで誰が何をした」という基本的な文脈すら説明できていないです。
シーンも、シーンとして機能してないし、ただ繋げただけ。

もちろん、途中で唐突に音楽シーンが入ったりして、構成も意味不明。
構成の意味がよくわかってない人が作っている。

お話とはいえないレベルですね。

おわり

このように、いろいろと酷く素人レベル、作品といえないレベルです。

物語の1話というのは、物語のテイスト、テーマの提示、人物の紹介、世界の説明、ストーリーの方向性、惹きつけるインパクトなど、いろんなことをたくさん詰め込む必要のある大事な回なのに、基本的なことがまったくできていません。

なんとも「やる気」がありません。どういうことなのでしょう。ここまで酷い1話は初めてかも。衝撃です。
まあ、作画枚数の少なさが顕著なのだけど、これはワザとなのか、それとも仕方なくなのか…声優さんに多くの予算使いすぎて、お金ないのかな…途中で作画苦しくなるならわかるけど1話からって…

これは1話だけで、2話は普通に進むのか、まったく読めません。
このノリで最終回まで進んだら恐ろしいな…確実に伝説になる。
逆に今後どうなるか気になる作品でもあります(笑)

しかし、アニメ業界はどんどん酷くなりますね。ヤレヤレです。

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