S.T.Cの制作探求クラブ

創作の探求ブログ。主に「絵を描く」「物語を作る」について研究してわかった役立つ情報を発信。また日常についても少々

【感想分析】アニメ『覆面系ノイズ』第5話を視る!

物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『覆面系ノイズ』の第5話「きみのあんな笑顔、みなくてすんだのに」の感想分析をします。

ちなみに、原作の漫画は読んでいません。
※ネタバレあり

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5話「きみのあんな笑顔、みなくてすんだのに」あらすじ

ついにニノが加入し、「本物のアリス」を手に入れたイノハリは、待望のテレビ初出演に向けて猛練習を始める。初めての体験に心躍るニノだが、同じ日に開催されるオーディションのことも気掛かり。「お前の歌は目印にならない」と、ニノのオーディションだけ欠席を決めたモモ。ユズに届いた自分の歌は、モモにも届くのか。万感の思いを胸に、オーディション会場の扉を開ける…。

「覆面系ノイズ」公式サイトより引用

感想

さて、今回は「モモの謎解明」回。

謎につつまれていたモモの背景が、バレました。
どういう経緯で、音楽業界に入り、作曲家として活躍することとなったのか。
また、なぜニノをさけるのか、ニノについてどう思っているのか。
その謎の解明が中心の回でした。

そして、ニノに会いたくはないが、実は会いたいモモの葛藤が、強く描かれていました。
ニノのオーディションには出ないつもりだったのに、ニノの夢をみたり、母親にニノこといわれキレたりで感情が揺れ、オーディションに出ると。そして、思い出の『キラキラ星』をきいてしまう。
もう、ぐぐぐです。爆発しそうです。
そのうえで、バン!で、あんなこと言ってしまいます。
ほんとのこころを隠して言ってしまいます。

で、後でポロリです。「ニノ…会いたくなかった…でも…ずっと…会いたかった」と。
本音ポロリが決まってます。覆面系ノイズは、ポロリセリフがイイですね。
もちろん、ただのポロリでなく、積み重ねたポロリです。
なんか、ポロリポロリいってるな(笑)

今回のお話をみると、モモはやっぱり「大人」のシンボルなんでしょうね。
ユズは子供で、モモは大人と。大人は大人でも、「現実」をかねそなえた大人と。
「金のため」ってのが、すごい現実的ですよね。
現実に汚れてしまったモモ。夢、ファンタジーを失ったモモ。
そのモモが、ファンタジーなニノとふれ、どうなっていくのかが今後の展開でしょう。
もちろん、ニノも現実である彼にふれ、大人へと成長していくと。
その点をみていくのも、今後面白いと思います。

そして、今回はひとつのヤマ場でしたね。
非情に盛り上がった、面白い回でした。

分析

それでは、技術的なポイントを視ていきます。

いきなりネタバレ

アバンでは、モモが音楽業界に入った経緯の回想が、描かれていました。
モモのがいきなりバレます。前回もそうでしたが、いきなり謎をバラす構成ですね。謎をしつこく隠すようなネタとしないで、さっさとバラし、人間ドラマで勝負をしてますね。

普通では終わらない

モモのオーディションにしろ、イノハリのライブにしろ、普通に終わらないのが物語です。

何らかの出来事は、予定どおり進むだけではつまらない。
もし、オーディションでモモが出ないといってのが、その通りに進んだらつまらないですし、イノハリのライブを普通にやって、普通に成功してもつまらないです。
何か起きるのが物語。そして、その出来事に意味があることが起きるのが物語。
きちんと、物語としてのシーンになっています。

当たり前といえば、当たり前なのだけど。
下手な人だと、ただ予定どおりのシーンが繰り広げられたりしますから。

引っくり返し

オーディションは、「引っくり返し」をすることで盛り上げていますね。
モモは出ないよ~と思わせといて、出る!と。

また、イノハリのライブも「引っくり返し」といえるのかな。
普通のライブと思いきや、違うじゃん!と。

完成されるイノハリライブ

イノハリのライブは、1話ライブのアヤとなっていますね。ニノの暴走ライブ。
1話が前フリとなり、今回がオチ的な。それで完成。
繋がりが生まれ、普通に今回のライブをやるより強調されたシーンとなっています。

完成というと、ミオウからニノにボーカルに変わったのもそうともいえるし。
ユズの変装からニノに姿が変わったのもそうともいえるし。
完成までの流れがあるのも面白い。

また別の意味でいうと、『キラキラ星』も完成されたともいるのかな。
トラウマで歌えなかったけど、オーディションで歌うと。
ちなみに、1話の新歓ライブ前に『キラキラ星』が歌えない説明がちょうどあったし、イノハリライブと同調してる。
それもまた、面白い。

対比セリフ

モモ「ニノ…会いたくなかった…でも…ずっと…会いたかった
対比のセリフによって、強いセリフになっています。会いたくない、でも会いたかったと。
ただ「会いたかった」だと弱いですね。

対比は、強調するための技術の1つ。
覆面系ノイズでは、あちこちで対比を使ってますね。
思っていることと、別なことを言うのも対比だし。ユズとモモも対比だし。

引きセリフ

今回もユズのセリフで終わっていますね。そして、今回は「引きセリフ」。

ユズ「きみのあんな笑顔、みなくてすんだのに
これは、嬉しい笑顔なのか?悲しい笑顔のことなのか?と想像をかきたてます。
視聴者の「気になる」を残しつつ、終わります。
セリフ1つで、盛り上げてますね。

ユーモア

もちろん、真面目一辺倒でなく、ユーモアをいれています。緊張と緩和。

回想でもモモの「おやじギャグ」が、さくれつしていましたね。
あの場面でも言うとは思わなかった(笑)

そして、ニノの「話を聞かないネタ」もさくれつと。
さらに、今回はヤプルトのネタが展開されたりと(笑)

この2つは、覆面系ノイズでは、定番ギャグになっていますね。
定番ギャグは、安心感も生みます。しかし、毎回ワンパターンにやりすぎると、ダレますけど。

気になる作画

気になったところとして、オーディションでモモに言われてショックうける「ニノ目」がどうなのかな~と思いました。
なんかぺったりした目になって、いまいち…
漫画ではいいのだけど、映像になると辛いかな。

おわり

今回で、基本となる情報や状況がでそろい、やっとスタートという感じですか。
ニノとユズとモモの事情がわかり、イノハリが始まりと。
これから、3人が(またその他の人間が)どうバトルを繰り広げるのか楽しみですね。

それでは、また次回。

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出典:福山リョウコ・白泉社/アニメ「覆面系ノイズ」製作委員会/アニメ『覆面系ノイズ』(BSフジ 2017年5月16日放送)第5話