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【感想分析】アニメ『幼女戦記』 第4話を視る!

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物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『幼女戦記』の第4話「キャンパス・ライフ」の感想分析をします。

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4話「キャンパス・ライフ」あらすじ

統一暦1924年。北方では協商連合軍と、西方では共和国軍との戦闘が継続するなか、晴れて軍大学生となったターニャは、後方の安全な帝都で大学生活を満喫していた。軍大学といえども、待遇は一般の大学と同じ。さらには国費で給与まで貰える、実に恵まれた環境だった。ターニャは持ち前の知識と効率主義で、学内の座学や実地訓練を要領良くこなし、教官や同輩から高い評価を受けていた。一方、参謀本部では、共和国軍の侵攻によって西方方面軍が崩壊寸前になった事実を重く受け止め、即応力の増強を急いでいた。大規模な軍管区再編は困難であるとの見通しが強いなか、戦務次長のゼートゥーアが新たな即応部隊の創設を提案する。

「幼女戦記」公式サイトより引用

感想

さて、キャンパスライフですか。
なんともマッタリしたペースですね。

というか前回から半年!えー!
だいぶ、経ちました。
前回の終わり方から、速攻でどこかに送られるのかと思ってましたが半年ですが。
このペースでどんどん時がたったら、もう幼女じゃなくなるかも。
そうなったら何戦記だよ!少女戦記?
まあ、そうならないように神に祈ります(笑)

しかし、キャンパスライフといっても、なんとも地味です。
キャッキャウフフの学園生活とかではないのか。
学園生活といったら恋バナですよね。ターニャに恋する学生とかいなかったのかな?
恋する学生につきまとわれ、ナンタラカンタラと。
または学園祭やったり、みんなで海いったりと。そういうライフみたかった!(笑)
まあ、そうなると別のドラマか。

今回は、ターニャと戦務参謀次長ゼートゥーアとの「駆け引き」が中心のお話でした。
でも、1回聞いただけじゃあ、内容がよくわからなかったです。
セリフバトルの問題って、そこなんですよね。専門的な話でもあるので、わかりずらいですし。まあ、なんとなく何が起きたのかはわかりますが。

で、頭はいいのだけど、あいかわらず墓穴をほりました。
しまった!実にマズイ!
そしてあいかわらずの顔芸です。おっさんくさい顔です。
ターニャは、天才ではないのかな?秀才というレベルなのかな…
まあ、秀才の方がリアルか。

そして、個人的に面白いところは「ウーガ大尉への説得シーン」ですかね。
幼女パワー全開の演技(笑)
お前、絶対そんなことを思ってないだろうというセリフ。
大尉のことを想って、というウルウルな表情。
で、ラストはニヤリ。幼女戦記の本領を発揮です。

しかし全体としては、なんか「おとしいな」という印象ですね。
お話としては悪くはないのですが、すごく良いわけでもない。
強くグッとくるものがないので、なんとも物足りなさが残る。
何かシーンが足りてない感じ。

多分、原因としては「カットしすぎ」なんじゃないんですかね。
面白いシーン(または、面白さを作るシーン)をカットしすぎで、説明的なシーンだけになりすぎてる気します。
ダイジェストを見せられるような。
ウワサでは原作をけっこうカットしてるという話を聞きますが、面白いシーンをけっこうカットされているような気がする。

全体構成や尺(しゃく)の問題で、だいぶお話を詰めてるんですかね。
そうなるとダイジェスト的になって、「わかりやすい」のだけど何か物足りなくなったりするのですが…
そして、前回もそんな感じがしました。

詳しくは原作で!」って方向性なんですかね。

分析

それでは、技術的なポイントを視ていきます。

ターニャのキャラクター表現

銃は常に持つ

前回の電車に乗り込んだ時も不思議でしたが、ターニャは常に銃を持って歩いてます。
その理由として、神の存在を忘れず、いつなんどき神が表れても倒せるようにと。
倒せるかどうかはともかく、ちょっと深いキャラクター表現となっています。

魔法使う前の「神への祈り」は深くはなかったので残念でしたけど、今回は深みが出てます。

まわりの反応

少し残念なのは、まわりの反応があまり無かった点ですかね。
ウーガ大尉との関わりはありましたけど、他の学生との関わりとかなかった。
または、近所や街の人の反応もなかった。
人との関わりによって、よりキャラクターが表現されたりするのですけど。
また、「幼女である面白さ」が表現されるのですけど。

2話では、おめかしして撮影されていたじゃないですか。
どんな目的か知りませんが、普通に考えて国民にむけた映像と仮定します。
それって国民の間では、アイドル的な人気が出てもおかしくない。
それなにの街の反応はまったくないと…
一体、どうなっているのか疑問ですね。

アイドル的なターニャが、近所の子供にお花をもらって、ゴミみたく捨てる様子とか見たかった(笑)

参謀将校レルゲンのキャラクター

レルゲンは、「ターニャの本性を知っているキャラクター」として今後活躍するみたいですね。

こういうキャラクターがいると締まります。
みんなが「ターニャは素晴らしい!」という賛成派ばっかりじゃ単調になります。
否定派もいないとね。対比となり、よりターニャがひきたちます。
また、「視聴者の気持ちを代弁するキャラクター」ともなります。

しかし、ターニャの本性を知ったのが、2話のあの一件だったのは弱いですが。
あれぐらいの鬼教官とか、戦時中なら普通にいるし。

ウーガ大尉との駆け引き

今回のお話は、ウーガ大尉とのサブストーリーが彩りを与えていますね。

このお話がなかったら、単調だったと思います。
ウーガ大尉とのからみでターニャのキャラクターも表現してますし、そして今回のクライマックスへのリズムも作ります。
「勝ち」と「負け」のリズムです。

ウーガ大尉に「勝ち」、そして戦務参謀次長ゼートゥーアに「負け」。
そのリズムがあって盛り上がります。
いい気になってるところに、地獄へ落とされるのが快感ですからね(笑)
メリハリになり、またギャグにもなるし。

ちなみに前回もそうでしたね。
実験が中止となり「勝った」かと思いきや、最終実験にいき「負け」で、さらに神に「大負け」と。

この「勝ち負けリズム」が今後も使われるでしょう。

構成

今回のクライマックスは、戦務参謀次長ゼートゥーアと食事中の人事で「策に溺れた!」というオチですが、その前のシーンでネタバレしてましたね。

帝国参謀本部の会議の場面で、ゼートゥーアがもう優秀な人材も確保してます的なこと言ってたので、「あーターニャのことだな」とバレバレでした。
なので、クライマックスの盛り上がりがイマイチになりましたね。
バレバレなネタバレはちょっと…

この会議シーンは、なくてもよかったんじゃないかな。
または、クライマックスのところでシーンを混ぜるとか。

今回の話のテーマ

今回のお話は「ターニャと戦務参謀次長ゼートゥーアの対決開始回」といえますかね。

多分、今後2人の対立は物語の柱の一つとなっていくのでしょう。
その最初のバトルとしての回。
ターニャは負けましたけど、今後はわからないと。でも強敵です。
相手は天才?はたまた彼の正体は…

まとめ

さて、バトルバトルするお話かと思いきや、けっこうノンビリです。
まあ、最近はノンビリバトル系が多いけど。

ある意味、ビジネスマンのサクセスストーリーともいえますか。
ビジネスといえば『課長島耕作』。
島耕作も、ノンビリ平和な会社員として過ごしたいのだけど、会社の派閥争いに巻き込まれたりしますからね。
『課長島耕作』をノベル風にしたらどうなるのだろう…
島耕作にくる女性くる女性が、ヒロインとして…

まあ、そんな話はどうでもよくて、今後の展開が少し不安ですかね。
大隊を編成するけど、またノンビリした話にもなるかもしれないし。
あんまりノンビリだと、ただのギャグアニメになる危険がありますし。
なんとも読めないです。

とにかく、次回にもっと期待します。

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出典:カルロ・ゼン・KADOKAWA刊/幼女戦記製作委員会/アニメ『幼女戦記』(AbemaTV 2017年1月28日放送)第4話