物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「創り手の視点」の感想を読むことで、創り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『刀剣乱舞 花丸』の第4話「(卯月)強さって、なんだろうな」の感想分析をします。
※ネタバレあり
基本的に「女性向き」の内容ですが、「女性向き」と「男性向け」がどう違うのかというところに焦点をあててみます。
ちなみにゲームはやっておらず、初めて刀剣乱舞にふれる。あと歴史にもうとい。
4話のあらすじ
『和泉守兼定』が顕現した。元の主が同じ新撰組、土方歳三の愛刀『堀川国広』は喜び、すぐに本丸案内を買って出る。大和守安定と加州清光も和泉守兼定との再会を喜び、新撰組の思い出話に花が咲く。 一方、庭にある万葉桜は満開。その樹の下では刀剣男士たちが花見を楽しんでいるが、『次郎太刀』が酔ってしまい大変なことに…。
刀剣乱舞 花丸公式サイトより引用
4話の構成
- 安定の悪夢
- 和泉守兼定の登場
- 和泉守兼定と安定の手合わせ
- バトルを終えて
- お花見で大喜利大会
感想分析
OP
OP見てて、「あれ?1話後の新人さんキャラのカットが増えてるのかな?」と思いましたが、違いました。
キャラの区別がついてなかった1話から、じょじょにキャラの区別ができていって、意識的に見えるようになっただけでした(笑)
まあ、でもそういう錯覚がおきてる人、他にいるかも。
(Aパート)安定の悪夢
再び大和守安定は「池田屋」の悪夢をみる。
本筋の緊張感を失わないために入れます。
また、元ネタを忘れないように、このへんでも入れます。
次郎太刀の花見の誘い
次郎太刀が花見をしようと誘う。
というか毎日やってんだ…働いてないの…
とにかく、また新キャラの登場です。
太郎太刀と次郎太刀。太郎と次郎なんて面白い名前ですね。
しかし、次郎太刀はこれまた女性っぽいキャラですか。
鈴をならす次郎に、突っ込む長谷部。
そろそろ「ツッコミ役」のポジションを確実に確保した感じですね。
そういえば、あっさり万葉桜が咲きましたね。
てっきりラストの方で満開をやるのかと思いましたが、違いました。
まあでも不思議な桜ですから、ラストまで咲いているのでしょう。
悪夢について相談
安定が、加州清光と堀川国広に悪夢を相談します。
「なんで、なんで、なんで」と駄々っ子になる安定。
子供っぽさ全開ですね。
そして、大して話は発展せずと。
長谷部が堀川国広に仕事を頼む
「顕現」の説明となっているシーン。後説。
2話で顕現させた時は、説明なかったですからね。
これは何?と思わせておいて、後で説明する手。
説明はスルーするかと思っていたら、ちゃんと説明しましたね。
ファンタジーな部分は、流さず説明するとリアリティ増します。
長谷部主はたるいまれなる出不精だ
に対しデブ?
こういうのを挟むがいいですね。上手いです。
単調なシーンにテンポが生まれてます。
関係ないけど、前にみた「ザ!世界仰天ニュース」で、橋本環奈ちゃんがゲストに出た時に、自身の所属しているアイドルグループ「Rev(レヴ)」の説明をすると、鶴瓶が「えっ、デブ?」といったのを思い出しました(笑)
あと主のダメダメっぷりを説明にくわえ、単調な説明を面白くしている。
縁側にて安定と清光
安定と清光が、和泉守兼定について前フリの説明をする。
彼はいったい何者か?前フリは大事です。
花丸では、わかりやすく毎回前フリをします。
で、今回の安定と清光のラブシーン。清光も、僕のこと待っててくれた?
バッ!んなわけないじゃん
清光がデレました。
清光はツンデレなんだ。クーデレ?女房デレ?
和泉守兼定の登場
堀川国広の祈りが届き?、和泉守兼定が顕現する。
今後のネタとなる「名乗りのセリフ」。
ネタとしてテンポを作ります。面白さを作ります。
しかし「流行りの刀」って、何が流行りなんだろう?
主からもらった鈴。
この鈴って、あのたくさん鈴ついてる道具にくっつけるのかな?
ゲームでも出て来るの?
来たことが嬉しくてお世話する堀川。
「和泉守兼定のお世話係、堀川国広です!」といいそうなぐらいですね。
道場
道場にて、安定に「三段突き」の技について解説する清光。
専門的なセリフもたまにあると、全体が締まってきます。
そこへ和泉守兼定たちがやってきて、昔話に花を咲かせる。
土方のことを「鬼、鬼、鬼、鬼」といって、グリグリされます。
ちなみにラストのオチもグリグリされます。ラストオチの前フリにもなってます。
間。
お使いの帰りの乱藤四郎、厚藤四郎、前田藤四郎。
乱藤の歩き方が可愛い!凝りすぎ!
和泉守兼定がお前ら何で戦うんだ?
と問う。
たしかに何のためなんだろうな。まあ、ゲームの設定だし…
和泉守兼定が「突き」の解説する。
刀の痛みの話や、専門的な話もリアリティがあってイイ。
安定と和泉守兼定の、手合わせ開始。
花丸、初めてまともなバトルアクションといえるかも。
今までと違って省略のない。
男性としては、こういうシーンが盛り上がるのですけどね。
清光が加勢し、堀川も加勢。
女房たちも戦います!
戦いで安定が覚えた「突き」を使う。
安定がオラオラオラ
というのが印象的。
男らしい一面もあるんだね。
そして和泉守兼定と堀川国広の必殺技?二刀開眼!
ゲームでそういうのあるの?
で、和泉守兼定のみんなへの「名乗りオチ」でゆるく終わると。
いつもどおりの花丸です。
(Bパート)お花見
今までは、緊張感のある話はBパートでしたが、今回はAパートに持ってきましたね。
まあ3話は、緊張感の話があまりないゆるゆるの回でしたからね。
Aパートにゆるゆるの話をもってくると、3話の流れをモロうけてダレますので、今回はAに緊張を。
テンポを工夫しています。
そして今回の中心は「大喜利大会」です(笑)
やはり花見といえば「一発芸」ですからね。
よくテレビで芸人が、いろんな道具を置かれていて、その道具を使って一発芸をやるような感じですね。
また真面目な話だと「道具」を使うことで、キャラクターを表すことができます。
道具はキャラクターを表すのに便利です。
時は戻って、花見をしているみんな。
まったりタイムです。
酔っぱらいの次郎太刀。酒が切れて発狂します。
で、酒を買ってきてほしいと頼む長谷部。
その時に、乱藤四郎が手をあげる。
横にいる厚藤四郎にアツシいこ
と、やや頭をかしげ横を見る。可愛い!
しかし全体的に乱藤四郎の動きや、表情が可愛い。
スタッフ、だいぶ乱藤四郎を気合いれて描いてね?
また女性っぽい次郎太刀からの、女性らしい乱藤四郎への流れ。
これは意図的っぽいな。
花見中に手合わせしている安定達がやってきた時も、次郎太刀のちょっと、何さ
からの乱藤の何々、ケンカ?
と。
こっそり、その流れを強調している。
お使い その1(乱藤四郎、厚藤四郎、前田藤四郎)
主にちゃんと報告してから行きます。
まあ、今回のオチの前フリでもあります。
よろず屋について、みんな?でとうちゃーく!
というのが可愛い。
よろず屋には、いろんなものが雑多に置いています。
さあ、何を使って一発芸をやるか大事な選択タイム!
乱藤四郎と厚藤四郎が、イチャイチャしています。
まるでカップルの会話みたい。ダイジョーブ、ダイジョーブ
と息もピッタリ!
オチは、パックとタペストリーとシャケです。
シャケは苦しすぎる…あざとい…
お使い その2(鯰尾藤四郎、にっかり青江)
今度は、鯰尾藤四郎とにっかり青江ペアで。
オチは、笑い袋。フフフフフフフフ。
これって、にっかりの声なの?
ちなみに鯰尾は結局、弁当だけ買ってきたのかな。
お使い その3(陸奥守吉行、山姥切国広)
次は、陸奥守吉行と山姥切国広ペアで。
山姥切は、布をコーディネート。
あいかわらず「布ネタ」をひっぱってますね。
しかし、フラワーロックか…懐かしい…
陸奥守吉行は、前回の「カメラネタ」をひっぱってますね。
彼はカメラ小僧でいくのか?
オチは、カメラとフラワーロック(布かぶり)。
布かぶっているのが細かい。
お使い その4(鶴丸国永、燭台切光忠)
そして勢いよく、鶴丸国永と燭台切光忠が立ち上がる。
長谷部もうそれ、フリだろー!
ハイ、この長谷部のツッコミが大事です。
視聴者の意見を長谷部がいってくれてますし、繰り返しの単調さを消してくれます。
山姥切のサングラスをかけたフラワーロックから、サングラスが気になる2人。
オチは、サングラスです。予想通りにフリでした。
今までより、省略してサクッとした時間で流してテンポ変えてます。
後ろで、山姥切がフラワーロックで遊んでいるのが可愛いです。
おしまい
結局、次郎太刀が酒を買いに行く。
Aパートと繋がるシーンに。
酒臭い次郎太刀に、安定達のくっさー
財布空っぽで、ドテーンの長谷部。お金が羽をつけて飛ぶ。
わいわいと花見続行するみんな。
とある本丸は今日もふっわっふわーです。
ちなみに乱藤四郎は、女の子座り。
やるなースタッフ。
で、ラストは「主に嫌がらせ」して終わりです(笑)
まとめ
今回は「強さ」についてのお話。
「本当の強さ」とは何なのか?
それを考える安定でしたね。
ちなみに「お花見のBパート」もちゃんと意味があります。
みんなが楽しくお花見をしてる時に、クソ真面目に道場で訓練する安定。
対比にもなっています。
またどんな時も軽やかで、周りを暖かい気持ちにさせる強さがあった
という安定のセリフは、お花見のようなことでもありますし、一発芸のようなものでもあります(笑)
ただ戦闘力を強くするだけじゃダメってことですね。
現実に例えると、真面目に夜遅くまで働いてばっかで、同僚の飲み会にいかないようなもの。
そういう繊細なシナリオになっています。
深く考えると、お馬鹿な「お使い」をした彼らは、場を盛り上げるために、わざとそうしたのかもしれませんね。みんな空気を読んで。たぶん裏では「これ持っていたらウケるかな?」とか相談していたのかも。シャケを持っていった前田藤四郎なんて、いかにもわざとらしいですし(笑)そういうことを空気を読んでやるのが、刀剣男士と。
しかし、前回「この木なんだろう」で、今回は「お使い」とだいぶゆるゆる。
そういう出来事で、たくさんのキャラクターを表現していこうという方向なんでしょうね。
今後もそういう形が続きそうです。
バトルストーリーを交えて、キャラクターを表現するのが王道だと思いますが、やはり人数が多すぎるので、そういう形にならざるをえなかったのですかね。
そういう形で面白くするのは大変です。
今回は、男性としては「乱藤四郎」が見どころだったんですかね。
可愛い仕草が楽しめます。
さすが繊細な『刀剣乱舞 花丸』。
次回は何で驚かせてくれるんですかね。
それでは、また。
出典:アニメ『刀剣乱舞-花丸-』製作委員会/アニメ『刀剣乱舞-花丸-』(BS11 2016年10月24日放送)第4話
- アーティスト: 堀川国広(CV:榎木淳弥),和泉守兼定(CV:木村良平),歌仙兼定(CV:石川界人),燭台切光忠(CV:佐藤拓也),鶴丸国永(CV:斉藤壮馬),三日月宗近(CV:鳥海浩輔)
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2016/11/09
- メディア: CD
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