物語を作る上で、読み解く力「分析力」が必要となります。
作品を「作り手の視点」の感想を読むことで、作り手としての視点を鍛えるシリーズ。
今回は、アニメ『活撃 刀剣乱舞』の第7話「第一部隊」の感想分析をします。
ちなみにゲームはやっていないが、花丸はみてます。
※ネタバレあり
7話「第一部隊」あらすじ
第二部隊が本丸へと帰還する一方、永禄八年の京都へと出陣した第一部隊。
山姥切国広を隊長として編成された彼らに与えられたのは、かつてない規模で観測された時間の壁を破るノイズを調査し、時間遡行軍による歴史改変を阻止せよ、との指令だった。
時間遡行軍の狙いを探るために京の都へと向かった山姥切たちは、戦を終えているはずの町に、鬼の面をつけた辻斬りが出没しているという噂を耳にする。辻斬りが歴史改変の鍵だと考えた第一部隊は、その正体を突き止めるべく動き出す。
感想
さて、今回は「第一部隊」の活躍回です。
第二部隊はいったんお休みで、第一部隊の出陣。
ちょっと変わったストーリー構成ですね。刀剣乱舞ならではの構成なのでしょうか。
その構成が良しとでるか…
しかし、今回の感想は「つえーよ!」しかないですね(笑)
第二部隊があんなに苦戦した大太刀を、バッサバッサ斬りまくってました。
イヤイヤイヤ、何この圧倒的な戦闘力の差は?
「えっ、もう第二部隊いらないじゃん」というぐらい。
すごい差をつけてくれますね。あれがもし第二部隊だったらアッサリ全滅だし…
そして、今回の大目玉はもちろん三日月宗近ですか。
時間遡行軍が合体して、ラスボスっぽく100体?超合体する。
「ならばオレも少し…本気になるか」と、本気モード。
三日月斬り?で圧倒しまくり、ラストは空中戦からのW三日月斬り!と。
さすがの天下五剣、大活躍でした。
しかし、召喚とか合体とか相手の設定どうなってんだ…これ収集つくのか?という心配が少し。まあ、そんなとこ気にしないで見た方がいいのかな…
そんな感じで、今回は何回「つえーよ!」といったのでしょうね(笑)
ちなみに、山姥切りはやっぱり暗いキャラなんですね。
みんなが名刀なのに、自分は写し…とすごい落ち込んでました。
前回の初登場は真面目そうで、花丸と違ってシリアスで進むのかと思いきや、お約束がきました(笑)そこは安心しました。
といった感じで、今回のバトルは特に見応えがありましたね。
分析
それでは、技術的なポイントを視ていきます。
謎の展開
活撃は、「謎(ミステリー)」をふくませたストーリー展開を主としてますね。
最初のバトルの近くで、人がたくさん死んでいる。
いったい誰がやったのだ?辻斬りとは何者だ?どう時間遡行軍と絡んでるだ?
そのように、謎を提示しつつストーリーが進んでいますね。
それによって、ストーリーに面白実が生まれています。
任務の再確認
始めのバトルの後に、任務の再確認をします。
内容としては、前回の終わりに審神者が任務の説明をしていますが、ここでも再び説明している。
前回の内容を忘れていたりするので、視聴者に対するわかりやすい説明となる。
また、次の行動をどうするかをしめすこともできる。
そして、それらによって「お話の方向性」が明確となる。
もし、再確認がなくても話がわからないわけじゃないが、お話の方向性が明確にみえないと視聴者は少し不安をかかえてみることとなる。
細かいことだけど、このような視聴者に対する説明は大事。
前フリ
今回の任務について再確認している時の髭切と膝丸のセリフ。
「かつてないほどの規模とはどれくらいなんだろうか?」
「100体くらい出てきたりしてね」
後ろの方で100体くらい時間遡行軍が登場する前フリになってますね。
日常シーン
緊張シーンばかりの第一部隊というわけでなく、きちんと緩和となるほのぼのシーンも入れてます。
都へ向かう道中とか、調査とか、食事シーンなど。
都へ向かう道中では、山姥切の写し落ち込みシーンがありました。
他のキャラクターの背景説明しつつ、山姥切オチ。
調査シーンでは、大典太光世が野菜を買っているのがなんともシュール。
真面目なシーンなのだけど、なんともいえない趣がある。
上から目線キャラかと思いきや、意外と礼儀正しい。
夜に外で食事シーン。あんなに豪華な服装してて、椀だけの地味な食事してるのがギャップがあっていい。まあ、食事は日常感がすぐ出ますね。
戦いの開始の合図
100体あらわれ、戦う第一部隊。
屋根の上に6人が絵になってビシっと並んで、隊長の山姥切が宣言する。
「よし、みんないくぞ!時間遡行軍を殲滅する!」
戦いの開始の合図があるからシーンが締まりますね。
そして、視聴者の心情がバトルへと向かい見やすくなります。
三日月宗近はすごいキャラクターです!
本命である三日月宗近のキャラクターを強くたててましたね。
まずは最初の大太刀登場。大太刀の攻撃を、余裕しゃくしゃくで片手でもった剣で受け止める。さらに、踏み込み甘いなーといった講義。
前の方の回で大太刀ヤベーという状態が作られ、そこからの大太刀を子供扱い。
三日月宗近の凄さがアピールされてます。
そして、途中途中のセリフ。
足利義輝がどんな人物なのか?という骨喰藤四郎の問いに「さあな」とかわし、「しかし、人の素顔など月の満ち欠けのようなもの。見ようによってはまったく違う姿となるものだ」と。
さらに100体のバトルでビビってる骨喰藤四郎に対し「倒せるかではなく、倒すのだ」と。
おじいちゃんが良いセリフをいいます。
良いセリフで、人生の師としての貫禄アピールです。
また、まだ未熟?な骨喰藤四郎を「対比」としてますね。
さらに、100体バトルシーン。
合体した時間遡行軍にたいして、圧倒的な強さをみせます。
さらに100体超合体に勝つことで、さらに強さアピール。
とことんアピールしてますね。
まあ、細かいことをいうと、もちろん前の方の回からアピールしてるのですが。
三日月宗近のトドメの一撃
バトルで三日月宗近が100体超合体の敵に、トドメの一撃をくらわせるところは少しわかりにくかったです。
通常、少年漫画のバトル風のトドメの一撃だと、カメラワークは顔アップになって、ヒキで攻撃という流れが多いです。その方がトドメの一撃感がでるので、よく使われます。
しかし、三日月宗近が落ちてる最中のバストアップから、ヒキでトドメの一撃と。
顔アップでなく、バストアップなので少し弱い印象。
なので、あれ?トドメの一撃だったの?と一瞬わからなかったです。
まあ、少年漫画風だと必殺技を言ったり、叫んだり、また効果音とかで、さらにわかりやすいのですが。
活劇は、たまにそういうアレ?っというトドメの一撃シーンがありますね。
驚き展開
ストーリーは、前の回より面白く、次回はもっと面白くが前提。
第二部隊の活躍や、時間遡行軍を召喚する謎な辻斬り、また100体?の敵、合体する敵など面白くしています。飽きさせません。
ちなみに、時間遡行軍が合体した時に三日月宗近が「コレは驚いた」と言いましたが、これって鶴丸国永の口癖の延長なんですかね(笑)
今後も「驚き」セリフありそう。
おわり
しかし、ここまで第一部隊のインパクトを出すと、本来の主人公の第二部隊は大丈夫かな。
食われないか心配です。
この後に第二部隊が活躍しても、「でも第一部隊ならアッサリとクリアできたよね?」とか言われないか心配です。
そんな危惧を残しつつ、また次回。
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出典:Nitroplus・DMM GAMES/「活撃 刀剣乱舞」制作委員会(BS11 2017年8月13日放送)第7話